「てか、佐賀のやつ何で別れたんだ?」 「……さあな」 そういや瑞希は、今何やってんだろうな…――。 今日最後の授業が終わり、掃除時間になった。 ごみ捨て場担当の俺はいつものように校庭へ向かう。 「百瀬くん、今日も早いね」 ごみ捨て場には、既に担当の先生が来ていた。 俺は笑顔で軽く会釈する。 2年の教室がある3階を見上げると、瑞希の後ろ姿が俺の目に飛び込んできた。 廊下の窓に凭れて、誰かと話しているようだ。 こういう時、いつも出てくるのは鈴村の顔だ。