結局、校庭までおぶってもらった。
相当なダメージ受けたが案外誰にも冷たい目を向けられなかった。
そりゃそうか。
校庭には数人の生徒がいた。
俺と陵は校庭の白テーブルを囲うように座った。
「……そういやさ、陵」
「何」
冷たい言い方なのに、顔はきょとんとしている。
どれだけ驚かせたら気が済むんだよ……。
「陵と鈴村、なんかあったの?」
一方的に陵が怒ってたような気もしたけど。
そう尋ねると、陵の顔がどんどん歪んでいく。
「なんだよ、気になんの?」
「当たり前じゃん。ずっと仲良かったやつらがいきなり犬猿の仲になるとか何のいじ――」
「あいつがお前を狙ってるから」
「………はい?」



