「あ、それおまえにやるよ」
爽は私の手の中にあるボールを指さした
大事なボールじゃないの??
「いいの??
だってこれ……??」
「だっておまえが俺のもんになってくれんだろ??
それならもうなにもいらねーよ(笑)」
そういって笑った爽は今まででいちばんイケメンに見えた
野球やってるときとは違うかっこよさ
じょじょに私に近づいてくる爽
なんかどきどきした
そして一瞬で爽の腕の中だった
「江田の何倍も抱きしめてやるよ」
………やっぱりそこだったんだね(笑)
私も爽のことを知らないうちに抱きしめ返していた
やっぱり爽にこうされるといちばん落ち着く
昔はよくぎゅってしてもらってたな……
私が泣いたり、悲しんだり、悔しがっているといつもこうしてくれた
あのときはまだ子供だったから特別な感情なんてなかったんだろうけど
そして気づいたら目の前に爽の顔
いつ見てもムカつくくらい整った顔してる
そして唇に柔らかい感覚が伝わってきた
…………これって

