代打、俺!!




そう思った瞬間視界がぼやけてきた

だめ……

笑って終わるって決めたんだから

必死に涙をこらえてベンチの前にでて監督と並んだ


空を見て涙がこぼれないようにするしかなかった


隣をみると監督も泣いてた


でも私は笑って終わるって決めたんだもん……


私の前には小さく小刻みに揺れているみんなの背中

顔は見えないけどきっとみんな泣いてる


そして笠原に支えられながら立ってる江田


挨拶が終わるとみんなのろのろとベンチに戻ってきた


青葉岡の校歌が聞こえるけど耳に入ってこない

みんなのすすり泣く声ばっかり


たぶんスタンドのみんなも泣いてる


かたやうれし泣きで校歌歌ってて私たちはただただそれを眺めるだけ

そっか今までは逆だったんだ


みんなこんなふうに夏が終わっていったんだ


最後まで残れただけ幸せなんだよね

8ー7

周りから見たらおもしろい決勝戦


でも私からしたらほんとに悔しくて悔しくて……


知らない間に青葉岡の校歌が終わってた


そしてみんなで今までの感謝を込めてスタンドの応援団に挨拶


そのときスタンドをみたらみんな泣いてた


それを見て私も泣きそうになったけどごまかして笑っていた


頭を上げてそれでもずっと泣いている江田のところにいった


きっと責任感が強いから自分のこと責めてる

泣き崩れている江田の背中をたたいてやった


「なに泣いてんの!!
よけいに不細工になるよ!!

よく頑張ったよ!!」


「………水本……」

どさくさにまぎてれ抱きついてきた江田

いつもならぶっ飛ばすけど今日は泣き崩れる江田を突き放せなかった


そっと背中をなでてみた