お母さんがわたしの表情で言いたいことがわかったのか、 となりのカーテンをひかえめに開けた。 そこから男の子が顔をのぞかせ、ペコッと首をまげた。 「この方が、いずのことを助けてくれた。五十嵐 瑞希(イガラシ ミズキ)くん。歳はいずの1個上らしいわよ。」 よかった…生きてる。 わたしは軽く微笑んでペコッとお辞儀をした。 「あの…本当にありがとうございます。」 わたしがそう言うと、男の人は自分でカーテンを最後まで開けた。 そして気づいた。彼はすごくかっこいい。