ウシロスガタ 【完】

俺は気がついたら部屋のベッドの上だった


パチンコ屋から出て、どうやってここに辿り着いたのかさえ、



もう分からなかった。




冷夏と出会ってから、どんな時でも離さずにいた携帯は自分の視界に入らないところに置き、



電源を切った




こんなにも苦しんだ事はなかっただろう…




ただ、悲しい事に



頭から冷夏の存在が消えずにいて



ただ、ベッドの上で動かない人形のように転がり



時間だけが過ぎて行った。




俺の元に届いた1通のメールを



誰が予想するだろう…




幸せで有頂天にいた俺を地獄のそこまでおとした冷夏からのメール…





俺の目からは確かに、光るものが零れ落ちていた