≪来なくていい!!≫


冷夏からのメールの返事にびっくりしながらも、慌てて返信をした




≪なんでだよ!?≫



≪お金、もったいないよ≫



“えっーーー??”



冷夏からのメールを見て、俺の手が止まっていた。




冷夏が
俺に営業をしなかった



冷夏が
俺に店に来る事を拒否した




本当なら、嬉しいはずなのに



なんだか俺の心の中は複雑だった





冷夏……?



なんでだよ



お前のことがちっともわかんねぇよ…





そんなメールを送ってきたら



俺はバカだから期待しちまうんだよ。




≪さとクン…?≫



≪あっ!!ごめん、ちょっと冷夏からのメールに戸惑ったよ!!≫



≪なんで??≫



≪冷夏はなんで俺に営業しねぇーの?≫



≪えっ??あ、うん。もともと営業とか嫌でさ…≫



「アハハハッ!!そっか…そうだよな、バカだわ俺…。もともと営業しないのか」



少しだけ、期待した自分が情けなくて俺は部屋の中で一人笑った



≪そっか、そっか!!じゃぁ、黙って来い!!って感じか(笑)≫



≪えっ??違うのに…≫



≪なにが??≫



≪もう!!バカ!!さとクン今日さ夜パチ行くの?≫



≪えっ??あ、行くよ!!する事ねぇし…暇人だから俺…≫



≪じゃぁ、早くバイト終わったら冷夏パチ顔出すよ!!≫



≪はっ??店じゃねぇの?しかも、客に見られたりしたらマズイんじゃねぇーの??≫




≪店の時間まで行くよ!!そしたら店来なくていいでしょ?≫



俺はただ冷夏からのメールに
ドキドキさせられていた




ただ、メールを見ているだけなのに、



俺の鼓動は、
自分でもよくわかるほど



どんどん早くなっていった