「冷夏に子供が1人いるって噂でね…」



「はぁ~?子供!?」



「男の子連れて歩いてるとか、彼氏がいるって聞いてよ……」



「さと……」



何故だか、俺よりへこんでる中西がそこにいた



「おい!なんで中西がへこむんだよ!?それ、俺のへこむ所だから、アハハハッ!」




「さと……」



びっくりした表情で俺を見る中西の顔がまたウケテ俺は笑いが止まらなかった



「お前……なんで笑ってんの?」




「俺!?」




「ショックで頭いかれた…?」



「だからぁ~ちげぇ~ってちげ~んだよ!」




中西が不安そうな顔で
俺を眺めた



そうコイツの優しさ……



人間性……



そんな中西を見て俺は口を開いた


「俺よ……マヂみたいなんだ、冷夏の事……。だからその話し聞いて正直びっくりしたのは嘘じゃねーけどよ……」



「………」



「だけど、子供がいても冷夏の子供だろ?俺はなんとも思わねぇし。それに…彼氏だろ?そんなの関係ねぇーよ!なんとかなる!!」



強がってる訳なんかじゃないんだ。



頭がいかれちまった訳でもない




俺はただ、




冷夏が好きでたまらねぇ…んだよ。





「さと、お前……」




「諦めねぇーよ?冷夏が好きだから。突っ走る事にしたよ!!」




「そ~だな!彼氏がなんだぁ!!まだ本当か分からねぇーもんな!」




「そうだ~!!しかも俺…その話し聞いてもっと燃えたからな!」




「そっか、そっか!じゃあさとの腕の見せどころだな!!」



中西の言葉のお陰で、俺は背中を押して貰った。



「俺……頑張るからよ」




そして、この日は飲めない酒を浴びるほど飲み




俺は久々に何も考えずに、眠りにおちた。