「ねぇ?さとクン、海入ろう??」


「あ、後で行くよ。」


「わかったよ!後できてねっ」



別に冷夏の彼氏ってわけでもないのに、俺はなぜか、女と話す事すらもいけないように感じる。


みんな楽しそうにはしゃぐ中で、俺だけ、完璧に違う世界にいるようだった



仕方なく、バーベキュウの支度なんて始めちゃったり。




タバコを加え、材料を切り
始めた


――♪♪~♪♪~♪――



「おっ!!!」



その時、俺のポケットの中から携帯の音が鳴り響いた


“冷夏だ…!!”


絶対、冷夏だとは何の確信もないのに、俺はすぐに冷夏だと思った



《おはよぉ!!楽しんでるかなぁ!?》



「楽しんでなんかねぇ~よ、バカ!!」


冷夏のメールの返事を送信する前に呟き少しだけ頬が緩んだ


《あちーし、早くかえりたいよ。》


《帰りたいって、まだ昼前だよ?ちゃんと楽しんできなさい!!》


《みんなは楽しそうだけど、俺だけ違う場所にいるよ!》



俺は、冷夏に嫌われたくなかった



女好きとか、軽い男とか、


そんな風に思われることが嫌で、一緒に居ない事を知って貰いたかった。



《そうなの?なんで?具合でも悪いの?》



《あぁ…病気でな…。》



《えっ……?なんで……?調子悪いの?ならなんで海なんて行ったの?この暑さで倒れちゃうよ?》


《(笑)嘘~!言っただけだよ!》



“病気だよ、病気……。
冷夏病だよ。”



俺は冷夏にメールを入れながらため息をついた



《はっ?バカじゃん!!
も~ムカツク!!人が心配してんのに!!》



《ごめん(笑)》




《もう、知らない!!》




《ごめんって冷夏チャン?》



そのメールを最後に冷夏から
メールが閉ざえた