「やっべ……」
俺は眠りから覚めた瞬間、時計に目をやり、慌てて体を起こした。
それは夕方を知らせていて、携帯を開きメールを確認した。
――受信メール1件――
「だけ?」
中西と電話を切ったのは夜中、それから俺はベッドの上で色々な気持ちと葛藤しながらいつの間にか眠りに落ちていた。
いつもは間違いなく冷夏とメールしてる時間に……
送信メールを見ると最後にメールを途絶えさせたのは俺。
だとしても、昨日は出勤じゃないはずなのに心配すらしてくれない?
いつもの冷夏なら……
受信メール1件の文字だけを見つめ、寝起きのタバコはしない俺も迷わず加えた。
ゆっくり煙を宙に吐き出しながら、メールマークを押す。
《おはよう!昨日10時頃寝ちゃったよ~》
「嘘くさ……」
やっぱり寝起きのタバコなんてするもんじゃない
イライラながら灰皿で強く揉み消し返信をボタンをおす。
「どうせ旦那と……」
メールに打てない吐き出したい気持ちを言葉にし《おはよう。めずらしいな》そっけないメールを送信した。



