ウシロスガタ 【完】

冷夏がいない俺の世界……


俺のいない冷夏の世界……



そんな世界には、もう色も光もなかった。



心地いい風も感じられなくて


太陽の光さえもくすんで


果てしなく続く大きな空にさえ、冷たさを感じ……




周りのもの全から、寂しさや悲しみを感じ輝きを失った。





時間という流れについていけなくて、



ひとり取り残されているような喪失感。



心の中が空っぽになって、



なにも受け付けなくなってしまったような孤独感。




俺たちはきっと同じ思いをしていた。




ちゃんと繋がっていた……




“きもち”それだけで繋がれていたんだ。