ウシロスガタ 【完】

その日、本当に朝まで冷夏は俺のメールに付き合い


俺を送り出してくれた



冷夏は俺をどんな風に思ってるんだろ……



合コンみたいな、男と女が集まり海へと向かおうとする俺を冷夏は、




ただの遊び人とでも思ってるのであろうか…。



それとも、




俺の事なんて興味ないから気になる事もねぇーか



朝、5時40分



俺は重い腰を上げ、車に乗り込み



待ち合わせ場所へと車を
走らせた




信号待ちで冷夏にメールを打った




《ありがとう…。おやすみな☆》





「おー!!さと、ちゃんと寝れたか?」


車から下りるとテンションの高い中西が走り寄ってきた



「寝たょ」



「はっ?テンションひくくねぇ?気分わりぃ~」




「俺も気分わりぃ~よ!
あ~!!行きたくねぇ!」



俺は帽子を取り髪をクシャクシャにした



「マヂ…お前、空気読めって……」



「関係ねぇーよ!本当の事だしよ!」



先輩達の視線を感じる中、俺は自分の車に一足先に乗り込んだ



――バタン!!――



勢いよく助手席のドアを開け、中西がドアをおもいっきり閉めた




「なんだよ!中西、お前…車の扱いわりーから!!」



「……したな」




「あ……?」



「完璧に恋したな、さと」



俺は窓に視線を反らした