ウシロスガタ 【完】

俺は、いつかのように気がついたら、高速道路でスピードを上げて走っていた。




冷夏が一言だけ残し、仕事に行ってからどのくらい時間が経ったのか分からなかったが、




他の車があまり走っていないことで、結構な時間、あの場所でひとりたたずんでいたのを予想した。





自信がなくなっていた




冷夏と、この関係をずっと続けていくに……




嫌いになれたら、どんなに楽なのか……




そう思いながら、ひたすら走り続けた。






「じゃあ、無理だね」そう、俺の未来を否定した冷夏の言葉に、俺の気持ちが崩れ始めていた。





ずっと、夢見ていたんだ……





辛くても、苦しくても、



いつか、冷夏が俺の隣で笑っていてくれることを。






寂しくても、悲しくても、



いつか、俺が起きた時に「おはよう」そう、隣で笑っていてくれることを。





冷夏と一緒に幸せになることを……。





それを、否定された俺の頭に過ったのは、





悲しいことに、冷夏と離れることなんじゃないかって





そう、初めてそんな自分の考えと葛藤していた。