「じゃあ、嫌いになってやるよ!!」



「分かった」




そう、一言だけ言葉を残し、冷夏は自分の車に乗り込み俺の前から消えて行った。




最近……



俺は、冷夏に自分の不安や不満をぶつけていた。



それと同時に冷夏も、俺に不安をぶつけていた。





好きになればなるほど、



愛すれば愛すほどに、




俺たちはすれ違って、メールのやり取りさえ言い合いが多くなっていた。





「くっそっ!!!」




冷夏の車が俺たち2人の秘密の場所から、なんの躊躇いもなく消えていき、俺はひとりその場にしゃがみ込んだ。





寂しかった




俺の傍から消えて、仕事に行ってしまった冷夏に苛立ちを感じ、ひとり取り残された俺は、頭を抱えた。





「なんで、こうなっちまうんだよ!!!」




俺の心はもう限界で、



冷夏との未来ばかりを求めて、今まで通りの付き合いだけじゃ満足できない自分がいて、




それと同時に、冷夏が俺の傍から消えてしまう事に脅えていた。