ウシロスガタ 【完】

《ごめん、こんなこと言って俺、苦しめてるだけだよね?でも、ずっと一緒にいたいんだ、もう離れて過ごすのが嫌なんだよ……》



限界だった



割り切ることが出来なかった。



傍に居て欲しい、辛い時、寂しい時、寄り添っていたい……



冷夏を抱き締めて眠りたい。




安心したい……。




この頃の俺は、胃までも痛み初め、冷夏を思ってるだけで毎日不安に押しつぶされていた。



「精神的にきてんな、お前……」



中西たちの誘いにさえ足を運ばなくなった俺は、誰もが心配していた。



“依存”



もしかしたら、そんな言葉が今の俺にはふさわしいのかもしれない。





でも、知らなかったんだ……



自分の気持ちが、時には相手を思い詰めることがあるってことを……。




そこまで、考えが思いつくほど、俺は出来た男じゃなかった。





何度も、何度もセンター問い合わせをしては、冷夏からのメールが来るのをひたすら待っていた。