ウシロスガタ 【完】

「あれ?そーいやぁ、冷夏の車は?」


「あっ……!!」



「えっ?」



「コンビニに置いて来ちゃったよ」



「はっ?なんで?」



そう言うと冷夏は大声で笑い転げていた。



「ここで待ってて、トイレ行きたくなってぇ…コンビニにトイレ借りに行って…ジュース買って歩いて来た」



「はっ?トイレ借りてジュース買って車に乗らずにここまで歩いて来たって事?」




「そう……」



「はっ?意味がわかんない、車の存在を忘れてたって事?それとも歩きたい気分だったの?」




「車の存在は忘れてて歩きたい気分だったのかも……」



まるで頭の上にハテナが見えるような首を傾げ真剣な表情で話してる冷夏が、あまりにもおかしくて



俺は腹を抱えて笑っていた


そんな俺の姿を見て、冷夏は不満そうに口を尖らしていた。