ウシロスガタ 【完】

震えてた……


メールを読み終えた俺の手から携帯が滑り落ち、俺は泣き崩れた。



「冷夏ぁ………っ!!!」



暗闇の中でピンクの蛍は姿を消し、携帯の画面のあかりだけが俺の部屋の中で光っていた。




うらんだ……



神を運命を……。



そして冷夏の心に傷を追わせた野郎どもを。




「冷夏……」



どうしてこうなってしまうのか……



どうして好きな者同士、一緒にいられる事が許されないのか。



俺から冷夏を奪わないで


そう何度もベッドにしがみつき、涙を流し続けた…。



昨日、この部屋には冷夏がいて


あの時俺は……



幸せだったのに。