「うっ、あちぃ……」


俺はあのまま車の中で眠りにおち……


眩しい光が俺を迎えていた。


「夢か……」



汗だくになった重い体を起こしハンドルにもたれ掛かり、空を見上げ目を細めた。


ほんの数時間前まで、降り続けていた雨が本当に嘘かのような快晴……



きっと……



あの雨は冷夏のたまっていた涙だったのかもしれない……。



そう思いながら再びシートにもたれ掛かり携帯を開いた。



―受信メール2件―


慌ててメールマークを押し、冷夏の名前が画面に出て来た所で手が止まった。



恐い……



昨日の状況が鮮明に思い出され、俺は携帯を閉じながら深呼吸をし目を閉じた。