ウシロスガタ 【完】

「無理すんな!!!」



その言葉に初めて正気に戻り、俺を悲しそうな眼で見つめていた。



「寒いだろ……中に入ろう」



「車濡れちゃうよ……」



「うるっせーほら!!」



冷夏と立たせると、そのまま俺にしがみついてきた。



「翔クン……」


「どした?」



「……っておい!何やって……」



冷夏は自分の着ていた上着をめくりあげた……



「………っ!!!!」



言葉を失った……




そんな俺を見ながら冷夏は悲しそうな眼で俺を見つめ微笑んだ。




「れ、れいか……」




一瞬、真っ白になって俺は冷夏の胸から目を放せずにいた。




それは……



想像を絶するものだった……。