「冷夏?」

「おい!冷夏?着いたぞ?」

「………」


いつもの場所に着いたのに窓の外を眺め続けとしボーッとしている冷夏の肩を叩いた。


「うわっ!びっくりしたぁ!」


「そんな驚かなくても…。なにをボーッとしてたの?いやかなり自分の世界に入ってたぞ!」


そう言うと冷夏は俺に舌を出しながら笑って見せた。


本当は、ずっと前から気になっていた。


時々、何かを考えてるのかたまにボーッとしている冷夏。



あの冷たい目……



悲しそうに笑う笑顔を……



ずっと気になっていた。




“傷つきたくないからね”



そう初めて逢った時に言った冷夏の言葉を思い出しながら




冷夏を見つめた。