俺は自分の車なのに乗る事に躊躇しながら運転席のドアを開けた。
――ドキッ――
俺の姿を見た冷夏は
今までに見た事のない笑顔で俺を見つめていた。
“コイツ、可愛い……”
昔、綺麗なモノや素敵なモノを見た時に触れる事も直視する事も戸惑う事があった。
確かに俺は、そんな遠い昔の気持ちが甦りながら
静かにシートに腰を下ろした。
俺より先に乗ったせいなのか、
俺の車の中は冷夏の香が漂い……
なんだか胸が熱くなった。
「運転手サン遅いです!!早く出発して下さい!」
少しふくれた顔をした冷夏はクラクションを鳴らした。
「おい、バカ!!近所迷惑だろ!」
「じゃぁ、早く出発しなきゃ!!」
そんな冷夏に呆れた顔を見せながらも、
俺は今までにない幸せな気持ちになっていた。
本当は……
普通のカップルに憧れていた 時もあった。
車に乗ってる時に隣の車線で幸せそうにカップルが笑い合う姿を見て、
俺も助手席にはいない冷夏の姿を思い浮かべた事があった。
何度も何度も“俺だって幸せなんだよ”そう言い聞かせながらも
本当はずっと羨んでたんだ
――ドキッ――
俺の姿を見た冷夏は
今までに見た事のない笑顔で俺を見つめていた。
“コイツ、可愛い……”
昔、綺麗なモノや素敵なモノを見た時に触れる事も直視する事も戸惑う事があった。
確かに俺は、そんな遠い昔の気持ちが甦りながら
静かにシートに腰を下ろした。
俺より先に乗ったせいなのか、
俺の車の中は冷夏の香が漂い……
なんだか胸が熱くなった。
「運転手サン遅いです!!早く出発して下さい!」
少しふくれた顔をした冷夏はクラクションを鳴らした。
「おい、バカ!!近所迷惑だろ!」
「じゃぁ、早く出発しなきゃ!!」
そんな冷夏に呆れた顔を見せながらも、
俺は今までにない幸せな気持ちになっていた。
本当は……
普通のカップルに憧れていた 時もあった。
車に乗ってる時に隣の車線で幸せそうにカップルが笑い合う姿を見て、
俺も助手席にはいない冷夏の姿を思い浮かべた事があった。
何度も何度も“俺だって幸せなんだよ”そう言い聞かせながらも
本当はずっと羨んでたんだ



