ウシロスガタ 【完】

《人の気持ちなんて、いつ変わるかわからないから。好きなもの同士でも別れはあるし》



悲しいメール。



まるで、俺の気持ちを否定されたかのように…



俺の冷夏に対する思いも、



存在も……。




冷夏?



何をそんなに閉ざしてるんだよ。




冷夏のメールがあまりにも悲しくて、



俺はそおっと目を閉じた。






それでも、瞼の裏に焼きつけられて残っていた。




返信ボタンで、冷夏にメールを作るのを止め、俺は新規でメールを作成した。




冷夏からのメールを打ち消したかった。





《人の気持ちなんて、いつ変わるかなんて分からないかもしんね~けど、でも…そんなに簡単に冷めるって事はホンキじゃないって事だし。好きなら別れなんてないだろ》




俺は何を言ってんだか……



送信ボタンを押しながら、



深いため息と共に、ベッドに倒れこんだ。