ウシロスガタ 【完】

《ねぇ?翔クン…なんでだろうね、初めのうちはさ少しでも一緒に居られたら☆って思うのに人間って贅沢な生き物だよね?もっとを望むようになる》



急に入ってきた冷夏のメールに戸惑いながらも、



少しだけ俺と同じ事を思っていてくれたのか…




そう思い、なんだか胸が熱くなった。



だけど……



それが人っていう生き物なんだと。



俺も、もうよく分かっていた。



感情なんて、そう簡単に止める事なんて出来ないし、



コントロールさえ出来なくなったりする。



《うん、だよな…でもよ?それが当たり前なんじゃないかな?本当に好きなら、そうゆ~気持ちって湧いてくるものだと思うんだよね》





《でも、冷夏は今があればいい!幸せだから☆先の事なんてどうでも》




冷夏の言葉はまるで、




俺達の未来を打ち消すようなものだった。




俺との未来を望んでないかのように……




《そうかな?俺は先の見えない恋愛なんて、そんなの恋愛なんかじゃないと思う。先のない恋愛は不安にさせるんだよ》





寂しかった……



冷夏の言葉が……。