「まぁ、不安なのは訳ねーな、だって不釣り合いだもん」


また、新しいタバコに火を付けながら煙を吐き出しながら俺を横目で見た。




そんなの分かってる。



だから不安にもなるんだ……。




もっと自分に自信があったら、こんな思いしないのか……



中西のタバコの煙をただ、見つめてた。




「ありがとうございました。」
「ありがとうございます!!」




俺と冷夏を塞いだドアが開き、中から客と仲良さそうに女の子が出てきていた。




咄嗟にその女達から目を反らした。



全てが冷夏とダブル……。



冷夏もこうやって……



そう考えるだけで、頭に血が上りそうで




目の前にある光景から、
耳までもを塞いだ。




「何やってんだよ?開いたぞ!!行くぞ?」



キャバクラが初めてだっていう中西はどんだけ図太い男なのか…。




出てきた客と入れ替わり、



店の中へ入って行った。




「待てって……」




そう言いながら、俺は……




冷夏と初めて出逢った、未知の世界へ




再び足を踏み入れた。