ウシロスガタ 【完】

「おう!さと〜何かラブラブじゃねーかよ〜」


「うっせーよ!」


そう言いながらも俺の顔は綻びながら、あぐらをかきミサンガに目をやった。



「ったく女が出来りゃ、女ばかりでよ〜」



昇が冷やかしているのに、俺は言い返す事もなく笑った。



一瞬にして注目されている事に気付き、みんなの目線は俺の足へ向けられた。



「なんだよ」



「つーか言い返してこねぇーからよ、それより…何自分の足見てニヤツイてんだよ」


「いや、別に……」




「うっぜー!どーせ、昨日まで着いてなかったそのミサンガ貰ったりとかだろ?」




昇の言葉に中西までもが俺を冷やかし始めた。




「いいだろ?冷夏が作ってくれたんだ」


「………」


「なに?」



「いや…お前なんだか気持ちわりぃ〜」



「うっせ〜」



回りが冷やかす中で、俺の顔が熱くなるのが分かり……


ミサンガが付いている左足だけが、なんだか重く感じた。