ウシロスガタ 【完】

部屋が薄暗くなって、
冷夏に逢える時間が近づいているのを感じてた。



待ってる時間なんて凄く長くて、
途方に暮れるのに、



冷夏と一緒にいる時間なんかアッとゆー間に過ぎて行く。


時間が狂ってしまったんじゃないか……



そう思うくらいに。




結局、俺は……

一睡もする事もなく逢える時間が近づくまで、


冷夏からの今までの受信メールをひたすら眺めていた。




≪支度完了~!!≫


≪よし!じゃあ、いつもの所にいるね!!≫




そう、すぐに返信をして車のキーを取り部屋を飛び出した。



いつになく、俺の心臓は速さを増していた。



冷夏より早く2人だけの秘密の場所に着きたくて、
アクセルを踏み込んだ。



最近……


車の中でも夜の風を感じる。


窓を全開にして……。



冷夏と逢ってる時の風と、同じ心地良さを感じる事が出来るから。




そして俺は、
エアコンの温度を24度に設定をして、冷夏が来るのを心待ちしていた。