「なんか、ドキドキするよ、でも冷夏の仕事見たいし」
「そうだな、俺もドキドキする……」
「なにが?」
「冷夏ちゃんにときめかないか……」
「てめ~はよぉ~!!」
「アハハハハッ!!!ウケルな、さと!!」
そう言いながらも、中西が俺を励ましてくれている事がヒシヒシと伝わってきていた。
「お前、寝なくて平気なの?」
「余裕だよ!!」
「俺、1回帰るよ?」
「はぁ?なんでだよ、付き合えよぉ」
「だから、夜付き合うから、1回帰って寝る!」
「そう、じゃあ俺も帰るよ」
中西が積み上げたコインの箱を抱え、俺もその後に着いた。
外に出ると、ジンジンとした暑さが俺を襲い、
急いで車に戻り、クーラーを全開にしてシートに倒れ込んだ。
《今から、帰るよ!》
冷夏にメールを送信した後、車を発進させた。