ウシロスガタ 【完】

「おっす!朝からいるなんて珍しいじゃねーかよ!」


「あぁ」



ただ……



色々な事を考えすぎて外に飛び出したい気分で



開店同時にパチ屋に飛び込んでいた。



「ったく最近はよ、付き合いわりぃーからな、さとはよ……」



朝からテンションが高い中西を一瞬だけ見て、俺はスロットを打ち続けていた。



「隣、失礼!」



そう言いながら中西も
スロットに集中していた。



「会ってんの?冷夏ちゃんと……」



暫く無言が続き、ひたすら打ってた俺達の空気を壊したのは、やっぱり中西だった。




「会ってるよ!」




「そっか、そっか~ラブラブなんだな!羨ましいですわ~そりゃ、朝からパチなんて来なくもなるよな~!」



「………」




「てかよ、何かあっただろ?」



ただスロットを打ち続けながら中西は呟いた。