ウシロスガタ 【完】

《着いたよ!!翔クンは家着いたかな?》



俺が駐車場に着いた瞬間に、冷夏からメールが入った。



《もう、着くところ!それより……今日は本当にごめん》



《全然平気だよ♪そう言えばさ、翔クンって何色が好きなの?》



《色??なんで急に……》



《いいから、いいから!》



《俺は、黒に灰色に茶色に白とか青かな》



《ふ~ん!!》



《なんだそれ?なんかあんの?》



《なんでもないよ!!ただ、聞いてみただけ♪》



《ふ~ん!!》





その日も朝方まで、俺達のメールは続き、冷夏は得意の寝おちをしてメールがとざえた。





でも、最近は全てが不安に襲われていた。



何気ないメールのやり取りさえも、深く考え……



冷夏が傍にいない事の不安、



他の男に目移りしないかの不安。



客への嫉妬や、




旦那への嫉妬……。



初めの頃には生まれてこなかった沢山の嫉妬が俺に襲いかかり、




毎日、毎日それらと闘っていた。