ウシロスガタ 【完】

「さと、そろそろじゃねーの?」


「えっ??」


携帯を開くと、もう2時を回っていて、冷夏からのメールも受信していた。



《終わったよん★もう寝てる?》


「やっべー!!」



《今、中西達と飯食ってた!!今から戻る!!》



「俺、行くわ!!」


テーブルの上にお金を無造作に投げ、俺は店を出た。




“冷夏に少しでも逢いたい……”




そんな思いから、俺はアクセルを全開にして、冷夏の店の近くまで猛スピードを上げた。



《翔クン今どこ?》


冷夏からのメールを見てすぐに返信をした。



《店の近くだよ、冷夏は?》



《店でる所、ねぇ?翔クン…逢いたい》



冷夏からのメールに胸が締め付けられて、俺は深呼吸をした。



《俺も逢いてえーよ、冷夏が平気なら、いつもの所に来て?待ってるから》



俺はすぐにいつもの秘密の場所へと車を走らせた。



今すぐに冷夏を抱きしめたくて、少しの時間も待てずにいた。




俺は車から降りて、とても心地よい風にあたりながら



冷夏の車のライトの光が見えるのを待っていた。