「冷夏……」


「なに?」


「いや、なんでもない」


俺が力強く抱きしめると、冷夏は俺の腰に手を回しながら、洋服を強く掴んでいた。



「翔クンって、背……高いんだね」


「お前がちっちぇーの!」



冷夏が顔を上げて、俺を見上げた時、俺は恥ずかしくて視線を反らした。




心の中で……


何度も



“あいしてる”



そう呟きながら……。




俺は冷夏の頭を自分の胸に引き寄せた。