「まぁ、所詮よ…お前が
冷夏チャンを好きだった気持ちはその程度って事だろ」


「てめぇーは、俺の気持ちも知らねぇーでよ……」



「わかんねぇーよ、お前じゃねぇーし」



「……っ!!」



「いいんじゃねぇ?諦めればさ、苦しむ事もねぇーしな!」



「………」



「俺はよ、お互いの好きな気持ちさえちゃんとあれば、どうにかなると思っるけどな……」



その時……



【でもさ、好きでも
どうにもならない事ってあるよね……】




そう冷夏のメールが
俺の頭の中で過ぎった




【どうにもならない事なんてそんなのねぇ~だろ。
一概には言えないけど…】



そう返した俺のメールまでも。





冷夏が好きで好きで、たまらなくて……



いつからか、初めの頃の
気持ちなんてとっくに忘れていた



それでも……
俺の中のトラウマの過去の恋愛がしがみついてきて


抜け出す事なんて出来なかった




傷付きたくない……



苦しみたくない……



あんな辛い恋愛なんて
もう二度と……。



そう思いながらも、
頭の片隅で冷夏の笑顔だけが浮かんで来て、




俺は色々な気持ちと葛藤しながら



携帯の電源を入れて、
センター問い合わせをした。



数時間前、
この携帯の画面から現実を知らされ……



逃げた自分とまた戦おうとしていた。