それから毎日のように
音楽室に行って
後ろからハグしてもらった。

前からハグをしてもらいたいという気持ちもあったけど
恥ずかしくて言い出せなかった。


ある日メールでともが
「今度、駅伝部の3kmのタイム取りで15分切ったらなんでも言うこと聞いてあげる。」
私たちの学校は生徒数が少なく
普段の部活にプラス、駅伝部や陸上部が特設である。
私は並みに長距離だけは走れるので所属、
ともは県入賞レベルで長距離を走れるので主将として頑張っていた。
『本当になんでも聞いてくれるの?』
「いいよ。」



私はいつもならだらだら走るのに

本気を出して走った。