「最近、出回ってるよー。
“ミア” っていう女が十六夜に抱きかかえられてたって。」
「暴走族のルートでチェーンメールを回されてるしな。」
赤髪と灰色髪の言葉に、私は絶望を覚えた。
チェーンメールを回されたってことは、もう手遅れだ。
きっと、ここら辺の地域のほとんどの暴走族に情報が行き渡ってるに違いない。
あいつらに必然的に関わらなきゃいけないじゃない。
あいつらがここら辺一体の最強の暴走族だとしたら、
当然、総長の女となっている私は、売りが出来なくなる。
それじゃあ、私は……っ
「私は、あいつらの仲間でもなければ、知り合いですらない!」

