「………ふぅ、そうよ。
なんで私がこんな目にあってるのか皆目検討もつかないけど。」
目の前の男……茶髪に睨み返しながら答えた。
こんなに暴走族に話しかけられるなんて……正直、納得いかない。
まあ、全く心当たりがないっていったら本当は嘘になるんだけど。
「は?心当たりがない?」
いつの間にか争いをやめた灰色髪も、私の前に現れた。
「お前は馬鹿か?
あいつらの姫になったら、狙われるに決まってんだろ。」
あいつらの姫……?!
それって、まさか……
「君は、龍嵐の総長の女になったんでしょー?」
「そんなわけ、ないでしょ?
なんで、あんなやつの彼女にならなきゃいけないの。」
……あり得ない…!!

