「会いたい…っ……來叶 (らいと)……!」 校舎裏の、誰も来ない真っ暗な影のなか、 子どもみたいに泣き出した私。 この涙は、これからも止まることは無いだろう。 彼に再び会えるその日が来るまで……ずっと私は泣くんだろう。 「美愛。」 呼ばれた声に振り向く。 彼がいなくなって、私の世界には誰一人として残らなかった。 心配してくれるみんなを拒絶していた。 けど、この人だけは、そんな私の中に無理矢理入ってきた。 「悠……」 「俺が守ってやるから、強くなれ。」 頭を撫でて、強い芯のある瞳。