「とにかく、私は二度と恋愛をするつもりなんてないから。
彼女が欲しいなら、他を当たって。」




くるりとUターンした美愛は、颯爽と姿を消した。









「捕まえ損ねた。」



美愛を見送った後、昴が喋り始めた。




「いいんじゃない。あんな最低女。」



「海斗どう思う?」



不機嫌に顔を歪めたままの奏を無視して、俺は海斗に話しかけた。




「………嘘は言ってなさそうだが、ただの遠距離にしては様子が変だ。」




海斗は過去の闇の影響で、人の嘘を見破ることができる。


100パーセントとはいかないが、99パーセントは信用していい。




「………ますます欲しくなった。
今日は俺と海斗と昴は、ホテル街に行くぞ。捕まえる。」