「廉也、私も……あ、愛してる…!!」
その言葉だけで、十分だ。
「行くぞ。」
「手、繋いでくれる?」
「手でいいのか?」
てっきり腕だと思ったんだけどな。
まあ、美愛は確かに腕は好まない。
「うん。腕は、好きじゃない男としちゃったから嫌。」
こんな可愛い理由があるから、俺はもっと美愛を好きになる。
「じゃあ、手をかせ。
絶対に離すなよ。」
美愛の手を握り、指を絡めればぎゅっと握り返してくれる。
その力は弱々しいけど、それだけで目の前の世界への拒絶が和らぐ。
時間を確認し、俺は美愛とともにホテルの中へ足を踏み入れた。

