総長からの「愛してる」




自分も親だからわかる。


売っていたから、わかる。



自分の中に、間違いで出来てしまった命の恐怖。



そして、その命を守ることすら選択に与えられない悲しさ。



お腹の子どもを無理矢理殺されることの痛み。




実際の体験したわけではない仮定でしかない気持ちだけど、そんな私ですらここまで伝わる恐怖。



それを目の前で見た廉也は、一体どれほどの苦痛だったんだろう……




「そんな環境で一ヶ月近く俺は閉じ込められた。



親父たちが助けにきた時、俺はもう精神的に何かが壊れていた。」



貢物をされるくらい、権力のある財閥に誘拐されたのはわかる。



廉也の家族が必死に探していたことも想像がつく。




それでも、思わずにはいられない。



もっと早く助けに来れなかったの、と。