瞼を閉じて思い返すだけで浮かぶ、子どもの悲鳴。
私が入った頃からあった、施設内カーストの格差。
9年間、私はあの地獄と戦った。
「子どもの間での格差があったの。
生まれた家の家柄とか、孤児院にいる長さとか……くだらないことで一人一人に優劣が付けられた。
あの施設にいる限り、全員孤独の身なのに何でそんなことするのか、わからなかった。
学校では孤児というだけで差別された。
同情の視線も哀れみの視線も、気付けば蔑んだものに変わっていた。
そして、それがいつしか、いじめの対象になる理由に変わってた。」
孤児がどうなったって、親がいないなら訴えられることもないと思ったんだろう。
相談する相手もいないとわかっていたんだろう。

