《side 廉也》
「…………。」
「なんて顔をしてるんですか?
廉らしくないですね。」
「あ、ちょっと俺が相談を持ちかけたから仕方ないんだよねっ!」
そんなに酷い顔をしているのか……俺は。
奏がフォローしてくれるが、旭は俺に疑念の視線を向けたままだ。
「……気にすんな。俺の事情だ。」
ーーガラ
「あ、美愛だ。」
奏の声と共に入ってきた美愛。
それを見て、旭は俺から視線を外した。
「おはよー美愛!
相変わらず遅いんだねー」
毎日、HRのギリギリ前に美愛は来る。
こんな朝の時間に俺の女である美愛が外に出るのは、本当は危ない。
どこかの族に狙われるかもしれねぇ。
実は、その時間に合わせて迎えに行くと何回も言ったが、美愛には断られ続けている。

