遮られた、言葉。 今まで黙って聞いていたのに、急にどうしたんだろう? 「今、ここでお前を離したら、お前はきっと逃げるんだろ?」 見透かされた心。 ……超能力でも持ってるんじゃないの? 「それがわかってて離すかよ。」 グッと引き寄せられ、抱きしめられる体。 目の前には、彼の胸。 押さえつけられた後頭部は、私を離さないように、力を込められる。 「お前が生きるために、金が必要だというなら、俺の家に来い。」 「……え、家?」 「生活費に困ってるなら、俺の家で暮らせばいい。」