「どうしてっ……」
どうして、私のためにそんな必死になってくれるの?
「どんな美愛でも愛する自信がある。
だから、」
その救いはズルいよ。
期待なんてものを通り越して、私から望みたくなってしまう。
「お前の全部を俺に預けろ。」
私は救いを求めて伸ばした手を、
救われないようにしてきた。
中途半端な救いは、いらなかった。
自然と伸ばして彷徨った手は、
十六夜廉也に掴まれ、指を絡められる。
何も答えない私の唇に、キスを落とす。
深くないキス。
だけど、まるで自分の存在を私に焼き付けるように、何度も重ねられる。

