俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ

それから龍は、

どんな時も、私の傍を離れなくなった。

ちょっとでも誰かが近寄ってくると、

にらみを利かせ追い払う。

・・・

「龍、私の傍にずっといると疲れない?

いっつも不機嫌そうな顔だし・・・

楽しくないなら、友達の所に行きなよ」

そう言うと、

龍が首を振った。

・・・

「杏の事放っておくと、

男たちが黙っちゃいないと思ったから」


「…龍の気にしすぎだよ」


「お前が気にしなさすぎなんだよ」

「・・・」

・・・

気にしなさすぎなのは、龍の方だよ。

私が唯一喋る相手は、

この学校じゃ、龍だけなんだよ。

龍だけが、私の心のより所なんだよ・・・?