俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ

「…龍」

相変わらず小さな声で、

龍の名を呼ぶ。

・・・

龍はくるっと私の方に向き、

一言・・・


「オレ以外の男には気をつけろ。

男はみんなケダモノダ」


「ケダモノ?」


首を傾げる私の頭を、

龍は優しく撫でた。


「…じゃあ、またな」

「え・・あ、うん」


訳が分からず、

帰っていく龍の後姿を見つめていた。

・・・

男の子って、ケダモノなの?

所でケダモノってどういう意味?

龍の姿が見えなくなっても、

しばらく、その場から動けずにいた。