俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ

「コイツ、連れて帰るから」

そう言った龍は、

清二先輩を睨み、

私の手を取ると、歩き出した。

・・・何を怒っているのか。

って言うか、柔道着で帰れって言うの?!

・・・

私は慌てて龍を止める。

相変わらず不機嫌な顔の龍が、

少し私を睨んだ。


「・・・んだよ?」

「・・・」

私は柔道着を引っ張って見せた。

それを見た龍が、あっと、声を漏らした。

・・・

「早く、着替えてこい」

龍の言葉に、頷くと、

私はそそくさと、

更衣室に向かった。

・・・

それから数分後。

着替えを済ませた私は、

龍の元へ。

「…遅い」

その言葉に、頭を下げるしかなかった。