秀side

友達に誘われて行った合コンには、なんと梨紅がいた。



驚きを隠せなかったが、にこやかにあいさつをした。

すると、梨紅も柔らかいあいさつをした。




しばらく梨紅と離れていたせいで知らなかったが、梨紅は驚くほど酒が弱かった。


彼女はその場のノリで頼んだカクテルを飲んだ直後、すぐに酔いが出てきたのだ。


他のメンバーもほろ酔い気分になり、お開きとなった。

俺はベロンベロンに酔っ払った梨紅をお姫様抱っこすると、自らの車の助席に乗せると自宅マンションへ向かった。

なぜなら、彼女の家は知らないからだった。

酔っ払った梨紅が自宅を説明できるわけもないので、俺のマンションに連れて帰った。



「う...秀ぅ.......」


彼女がいきなり睦言のように俺の名前を呼ぶ。


「....すきぃ...しゅ..ぅ..」


今のは、「好き、秀」とでも言いたかったのか?


とりあえず、彼女を自らのベッドに下ろし、俺はリビングにあるソファに倒れこんだ。