After the rain

信じてぶつかった昔。


あの人だって、最初はそうだった。

仕事が終わって、睡眠時間を削ってまで会いに来てくれたりしていた。

メールも電話も、毎日欠かさずくれていた。


何度も好きと言ってくれていた。


でも、それも最初だけだった。


そばに居るのに、相手の大切な存在になれない辛さ。

こちらの気持ちに、応えてもらえない辛さ。



誰かを信じて好きになったのに、それを裏切られた苦しさ。


最後には、何も残らない。


失った物ばかり。



また誰かを好きになって、あんな苦しい思いをする位なら。



もう誰も好きになれない。




ずっとそう思ってきたけど。




突然降ってきたような出会いで知り合ったのは、年下のバンドマン。


疑う心を持つのが恥ずかしい位に、眩しい笑顔を見せてくれた。



陽輔がどう思っているのかなんて、全く分からない。



ただ一つ分かり切っているのは、今のままじゃいけないんだって言う事。