After the rain

「まぁ、でも!一緒に喜んでくれる子居たし。」


そう言って陽輔は、笑顔を見せてくれた。

「あたしみたいなバンドの知識何にも無い人でもイイなら、一緒に喜んじゃうよ!」
「良かった。本当、急いで会いに来て良かったよ。」

何だか、ジンワリと心が解ける感じがした。

「この事、誰かに言いたくてさぁー。あー!誰に言うー?ってなった時に、1番にかすみちゃんが出てきたからさ。」
「嬉しいな。ありがとう。」

それは、素直な気持ちだった。


「あ、そうだ!コレ、食べる?」

陽輔が差し出したのは、本当に見慣れた飲食店の紙袋だった。

「うちのボーカルがこの店のマスターに可愛がってもらっててさ、俺も時々行くんだけどコレ、美味いんだー。」


間違い無い。

この紙袋は、かすみが週末バイトしているカフェの物だった。