After the rain

陽輔の全身から溢れ出す喜びの気持ちに、かすみも感染したかのように一緒に喜んだ。


「そうなの?良かったね!凄いじゃない!おめでとう!」
「あー。バンド始めて八年だよ。何回もメンバーチェンジして、やっと今のメンバーに固定されて三年!長かったなぁー。」
「やっぱり、辛い時期もあったの?」
「もちろん。ライブやらせてもらえるようになるまで2年。ワンマンやれるまでに4年。でもお客さん入らなくてさー。こっちも金減ってく一方だし、ボーカルの奴ともう来年ダメだったら辞めるかぁーなんて話してたんだ。」

そう言うと陽輔は、カバンから缶ビール二本とどこか見慣れた飲食店の紙袋を取り出した。

「かすみちゃん、飲む?」
「いいの?」
「イイよ!一緒に祝ってよ。」
「あたしで良ければ。」


コツン、と缶をぶつけて。

勢い良く一口。